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大天使ラグエル・・天界の内務調査官 [天使]

ラグエル、ラスイル、ルファエル、アクラシエルなど、多くの別名を持っている天使「ラグエル」は、”神はわが光””光の世界に復讐する”という恐ろしいイメージがあります。
この場合、”光の世界”は天界のことを指しています。また”復讐”は、監視するという意味です。直訳すれば天界を監視するモノという意味になります。同僚の素行を監視する役目なわけです。警察で言う内部調査官でしょうか?天使はルシファーの一件からでもわかるように、常に堕天使になる誘惑にさらされています。そのため、このラグエルが天使たちの行動や考えを監視する役割を持つわけです。
でもそんな大きな役目を持つ割には浮かばれていないようです。ラグエルは1度法王庁から堕天使の烙印を押されてしまいます。
745年の教会会議の席上で、主催者ザカリアス法王によって告発されました。どうやら、オリベルとトビエルという天使に唆されて聖者になりすました、というのが理由だそうです。まあ、あの「ウリエル」でさえ、堕天使の汚名を着せられるのですから無理もないかも知れません。何人かの司祭は告発された天使を敬うように訴えたのですが、逆にこの司祭ですら異端者として教会を追放されてしまいます。

ラグエルは預言者エノク(後のメタトロン)を天に運んだ天使の1人としても知られています。


アメリカ天使コレクターズクラブ [天使]

1976年に創設された「アメリカ天使コレクターズクラブ」をご存知でしょうか。
略称は「ACCA」Angel Collectors Club of Americaです。
数千人の会員数を誇る最大のサークルで、天使に関するありとあらゆるモノを集めています。
金属の像や装飾品、人形、絵葉書、ポスターなど、天使っぽいものならなんでもあります。
また、このクラブは天使グッズ収集だけでなく、真面目に天使学そのものにも関心を示しており、教会や老人ホームで定期的な講演をやっています。

年4回発行されるクラブ会誌は、「HALO Everybody!」という題で、その筋の人にとっては有名な会報です。会員は相互に連絡を取り合ったり、メール交換したりして、地方支部の会合も定期的に行われています。クラブの全国大会は2年に1回の開催です。

このクラブの「天使学」は、ジョン・ミルトンやアウグスティヌス、ヴァイヤー・ヨハンなどの宗教学者の教義を研究しており、天使のヒエラルキー(階級)や天使の言葉の解読、堕天使についての解釈などもやっており、非常に示唆に富んでいます。

例えば・・一般に「ガブリエル」はマリアに処女受胎の告知で有名ですが、大天使(Archangels)となっています。「ミカエル」も同様です。
でもこの大天使たる階級は天使9階級の下から二番目となっており、軍隊でいう「伍長」クラスです。

「ミカエル」といえば、あの堕天使ルシファー(サタン)と闘うために、天使軍団を指揮した天使です。一説ではルシフェル(堕天使になる前の名前)とミカエルは双子という説もあり、とても階級的につり合いがとれません。
現在の天使学では、「大天使」は全世界の神の思想を監督している役割と落ち着いているようですが、このような説を真面目に整理しているクラブなわけです。


アザゼルの情欲 [天使]

アザゼルと言う名の天使をご存知でしょうか?
アザゼルは天使にあるまじき行為をした1人で、魅力的な人間の女性とセックスするために200人の天使の仲間たちと地上に降りてきました。アザゼルは当然、神の寵愛を失いますが、その背反行為として、人間たちに禁じられた知識を与えることを実行しました。


 

アザゼルには援助者もいて、人間に武器を作ることを教えたガドリールや、文字の書き方や衣服を教え、虚栄心を植え付けたシュミハザなどがいます。
アザゼルは旧約聖書では砂漠の生物として描かれています。毎年 贖罪の日にはユダヤ教の高僧たちはこの砂漠の生き物に生贄のヤギを与えていました。砂漠に解き放つ生贄のヤギに1年のすべてのユダヤの罪を背負わせる儀式を行うのです。この儀式によってユダヤ民族が浄化されると考えられてきました。
アザゼルの親友に前述したシュミハザがいます。

ある時、神は邪悪と偶像崇拝が地上に蔓延るのを目にし、大洪水を起こすことを考えました。アザゼルとシュミハザは、天使たちが常日頃、神に対して人間を創造することの危険性を警告していたのを、改めて神に語りました。神はその意見に耳を傾け、天使たちが罪の存在しない天上界ではなく、誘惑に満ちた地上に住めば誰よりも堕落するはずだ、と言い返しました。
アザゼルとシュミハザは決してそんなことはない、と豪語して地上へ送られることになった、と言われています。


メドゥサのような邪眼を持つ天使「サリエル」 [天使]


「サリエル」は別名「スリエル」「ゼラキエル」「サラクェル」などと言われ、「熾天使」とされています。「神の命令」を意味しており、「第6天の支配者」の肩書があるそうです。4大天使のウリエルと間違われる場合も多く、「神の掟に背いた天使の運命に責任を持つ」役割が、罪人を罰するウリエルと似ているからでしょう。
「サリエル」に見つめられると、見られた者は不幸になる・・所謂「邪眼」の持ち主です。ギリシャ神話のメドゥサを思わせます。

「サリエル」は死の天使であるとも云われ、死の天使は死者の魂を天国か地獄へ導く、閻魔大王的な役割があります。東洋にも13人の裁判官がいますが、西洋にも12人の裁判官がいると言われ、その1人が「サリエル」である、ということです。ただはっきりした文献は無いので定かではありません。
また「サリエル」は月にまつわる天使でもあり、人間に月の秘密を教えたために天上世界から追放された、とも云われています。またモーゼに知識を与えたり、イシュマエルに衛生学を教えたりなど、知識を教授する天使であります。

天界戦争では光の軍隊の指揮官の1人で、その眼は悪魔を避ける効果があるとも云われます。


ラミエル・・天使OR悪魔? [天使]

「ラミエル」は最後の審判を待つ魂の監督者であり、「復活を待つ魂の王」とされています。また神のメッセージを映像化して選ばれし者に見せる「幻視の天使」でもあります。ただ一説では、「ラミエル」は堕天使である、という話もあり、微妙な存在です。ラミエルには「神の雷」という意味を持ち、別名は「レミエル」で「神の慈悲」を表します。その名が表すように雷を支配する力を持ち、ファヌエル、ジェレミエル、イェレミエルなど多数の名前があります。

「ラミエル」が天使か堕天使かという論点は、「エノク書」に由来しています。エノク書では7人の天使と数えられていますが、別の個所では「背教者たちの指導者」とされており、ミルトンは後者の考えに賛同し、「失楽園」ではラミエルをサタンの軍勢に加担する悪魔として描きました。また「バルク黙示録」では、預言者バルクの幻視を解釈し、その中で異教徒セナケリブの軍勢を打ち負かすという大活躍も見せています。
如何せん、「ラミエル」は重要な役割があることは間違いないようです。


メタトロンは人間ながら神によって化身した天界第一の巨人 [天使]

普通、天使の名前には末尾にヘブライ語で「神」の意味する「エル(el)」がつきます。すなわち、天使には「神の・・・」という役割が名前に付与されています。
その点、メタトロンの名前は異質です。語源も現在不明で、ラテン語の「測る人」の意味「メタトール」からとする説もありますが、本当のところはわかりません。また彼は100の名前を持つと言われ、別の天使の名前も実はメタトロンの化身ではないか、との説もあります。ある意味、ミカエルよりも重要視されるこの天使は、元は人間であったことに関係しています。
間の時代では「エノク」といい旧約聖書の「創世記」に登場します。アダムの6代後の子孫で、300年以上生きたとされるエノクは、「ラジエルの書」を手にしたことがきっかけで、天界に招かれ、ミカエルの案内で天上を見学します。この中身は「エノク書」に書かれています。エノクは神に宇宙の記録を命じられ、30日間徹夜して360巻もの書物を記しました。
元は人間のため天使の中では最も若く(8500歳)、背が最も高いと言われています。その大きさは世界の広さに等しいとのことです。また神の玉座のある部屋に入れるのは、熾天使と智天使、メタトロンだけ、とされています。エノクは生前、人間として最も高潔であったため、神はエノクを天国に引き上げて肉体を炎に変え、骨を残り火にして、365000個の燃える目を持つメタトロンに変身させた、とされます。
ミカエルに案内して見学した天界では、空を横切る太陽に吹きつける風や、生けるものの幽霊が最後の審判の日を待つ巨大な地獄の洞窟(シェオール)を、また堕天使が最後の断罪を待ちながら幽閉されている場所を見てまわりました。


四大天使「ウリエル」は恐ろしい。 [天使]

三大天使は、ミカエル・ガブリエル・ウリエルの3人ですが、この3大天使にもう1人加えるとしたら、「ウリエル」となります。(ある説ではメタトロンというのもありますが)ウリエルは正規外典では最も多く名前が出てくる天使で、「熾天使」とも「智天使」とも云われていますので相当の地位です。
その名は「神の炎」を表し、開いた掌に炎を携えた姿で描かれること多く、この炎は人間に対する贈り物としての意味と、罪人を業火の炎で粛清する怒りの意味の両面を持っています。ウリエルは地獄を管理しているとも云われ、ラファエルと比べると、非常に恐れ多い天使と言えましょう。
ヤコブと闘った天使もウリエルという説がありますし、なんといっても「ソドムとゴモラ」を滅ぼした「破壊の天使」という肩書があるくらいです。

ジョン・ミルトンの「失楽園」では、ウリエルは太陽を統治する存在であると書かれています。ルシファーが天界戦争で敗れ堕天使になった際に、神への復讐を企てようと、人間であるアダムとイブを腐敗させようと試みます。しかし彼らがいる「エデンの園」の場所がわかりません。そこでルシファーは天使に化けて、ウリエルを騙し、エデンの園の在処を探ります。騙されたと知ったウリエルは人類護衛のため地上にいるガブリエルとその他の天使たちに事の次第を告げに、太陽の光に乗って楽園に行くのですが、結果はご存知の通りです。

ウリエルの悪魔に対しての怒りはこの時からかもしれません。

さて今まで4大天使までみてきましたが、天使はまだまだおります。ここで一度、悪魔(堕天使)に目を向けてみましょう。ルシファーの他に、前述したベールゼブブやアスモデウスは述べましたが、他の悪魔も見てみたいと思います。

4大天使ならず4大悪魔といったところでしょうか?ただルシファーは別格中の別格なので。さらに後ほど検証したいと思います。


三大天使・・ラファエルは旅と医療の天使 [天使]

三大天使の最後は「ラファエル」です。ラファエルは「神は癒す」の意味で、人を癒し、創造性を育成、そして若者を保護することが役割とされています。またラファエルは守護天使たちを監督する立場にもあります。余談ですが、アブラハムは高齢になって割礼を受けたのですが、その痛みを和らげたのもラファエルと言われています。
ラファエルは霊的に成長を遂げようとしている者、巡礼者になろうとしている者には、特別な注意を払うと信じられています。ラファエルは「四大天使」「7人の大天使」「12人の御前天使」に含まれ、「力天使の長」「第二天の支配者」とも云われます。また「太陽の天使」「日曜の天使」という肩書も持っています。
そのような役割から、ラファエルは杖と水を入れた容器を持つ旅人の姿で描かれることが多く、有名なのはトビト書に記載されている、旅人トビアを守護した逸話です。目の見えないトビトの息子トビアが父の命令で旅に出た時、ラファエルは人間に化身してトビアと一緒に旅をします。ある村に着くと新婚初夜の寝室で新郎を絞め殺すことに喜びを感じる悪魔「アスモデウス」に苦しめらている娘を助けるため、トビトはその娘と結婚をします。ラファエルはトビトに言いつけ、捕った魚をさばいて心臓と肝臓、胆嚢を取るように言われます。アスモデウスがトビトを殺しに行くと、トビトが獲った魚の内臓をあぶっており、その煙にアスモデウスがむせてしまい、はるばるエジプトまで逃げ、そこで別の天使(ラファエルという話もある)に縛り上げられ一件落着となります。
とにかくこのラファエルは人間に親切なのです。ノアの方舟のノアには彼に医学書を授けたり、ヤコブと格闘した際に、ヤコブの関節を戻してやったり(この天使が誰かは諸説あり、サマエルという説もあります)、エデンの園ではアダムとイヴと食卓を一緒に囲みサタンの危険について警告を出したりと、様々な援助を与えてくれます。

このラファエルとミカエル、ガブリエルの3人が三大天使と言われ、別格の扱いをされています。その他にも有名な天使が多数います。サンダルフィン・ラジエル・ラグエル・ウリエルなどは次回に記述したいと思います。


絵画の中の天使・・大天使ミカエル編 [天使]

天使に関する説は、非常に多くありますが、一般的な説を取りたいと思います。
世にいう三大天使たる最高の天使が「ミカエル」です。三大天使は、他にマリアの受胎告知をしたガブリエル、トビト書に記載されているラファエルを指します。

ミカエルはあの著名な堕天使「ルシフェル」の双子の兄弟とも言われ、天界大戦争で天使を指揮し、見事にルシフェルを破った功績があります。とにかく忙しい天使で、荒野でハガルを助けたり、息子を生贄にささげようとするアブラハムを止めたり、燃える芝の中からモーゼの前に現れたり、ジャンヌ・ダルクに勇気をもたらしたのもミカエルです。ミカエルはイスラエルの守護を司り、イタリア人はミカエルという名前が多いのもうなずけます。マイケルはミカエルの英語名ですから、やはりキリスト教の世界では人気・実力共にNO.1と言えましょう。

ミカエルは絵画の主題にも非常に多く使われており、ルーカ・ジョルダーノ作「反逆天使を地獄に突き落とすミカエル」や、ロヒール・ヴァン・デル・ヴァイデンの「最後の審判」、ボッティチーニの「トビアスと三人の大天使」など様々な絵画に描かれています。

ミカエルは通常、天秤とやりを持っており、天秤は最後の審判の時に、魂の重さを測るためとされています。また絵画上では、たいていサタンを退治しているシーンが多く、ミカエルの役割である堕天使の退治が伺えます。

ここで問題なのは、ミカエルとルシフェルが双子の兄弟?という箇所でしょう。ミカエルは大天使ですから、天使の階級からいえばかなり下級。それに比べルシフェルは熾天使(セラフィム)ですから天使中のトップです。

ちなみに天使の階級は上から、熾天使(セラフィム)・智天使(ケルビム)・座天使・主天使・力天使・能天使・権天使・大天使・天使となります。

あれだけの功績があってなぜ大天使なのでしょう?この問題はまた後で。


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