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ガネーシャはなぜ象の頭をしているのか? [アジアの天使]

最近・・といっても1年以上も前のことですが、「夢をかなえる象」という書籍がヒットしました。ドラマでもやっていましたから、ご覧になったかたもいらっしゃるでしょう。
そこには「ガネーシャ」というインドの神様が登場するんです。

元来はヒンドゥー教の神様ですね。
父親はかの有名なシヴァで、母親もパールヴァーティーというのですからエリートです。
神の世界のサラブレットと申しましょうか。

ガネーシャは大衆にも人気があり、象のような丸々とした腹や象の頭も愛嬌があります。
また商売繁盛や組織の繁栄を与える神様として、人気が高いのもうなずけますね。

では、なぜ象頭なのか?
実は最初は普通の顔だったんです。
その張本人は父であるシヴァ神ですね。

パールヴァーティーが沐浴をするので、彼女自身が息子のガネーシャに誰も入れるな、と命じます。それに忠実なのはいいのですが、父・・すなわちパールヴァーティーの夫が来ても、通せんぼをするんです。ガネーシャ


シヴァは闘神ですし、短気ですから、息子の首を刎ねてしますんです。
パールヴァーティーも気がつき、大騒ぎになります。
そこでシヴァは、近くにいた象の頭を持ってきて、ガネーシャに取り付けちゃんです。

日本でも、天台宗・真言宗では歓喜天(聖天)と呼ばれて天部の護法神として信仰されています。
仏教界では「天部」というんですね。
神といえども悟っていません。だから「仏」じゃあないんです。

でも陽気で気さくな感じのするガネーシャなら、象の頭のほうが相応しいでしょう。

シヴァ神は恐ろしいのか? [アジアの天使]

日本には七福神という、それはそれは有難い神様がいます。
福をさずてくれるのですから・・福は「財産」「家庭」などの一般的な幸福でしょう。
その中でも超有名人は「大黒様」ですよね。

でも、その元型は怖い神様なのです。
もとはヒンドゥー教の3大神の1柱です。

3柱神とは、ブラフマー、ヴィシュヌとトリムールティを形成するヒンドゥー教三大神の一人。

シヴァとは「吉祥な」という意味なので幸福を授けてくれそうですが、ヒンドゥー経典である『リグ・ヴェーダ』では、暴風神ルドラの別称であります。

シヴァの姿が人間的に描かれる場合、皮膚の色は青黒い色です。
髪の毛は長く頭の上に巻いてあり、裸に短い腰巻だけをまとい、片手に先が3つに分かれた「トリシューラ」と呼ばれる鉾を持っています。(「ピナーカ」と呼ばれる弓を持つ場合もあるんですが)

別の腕には、ダムルーと呼ばれるワンハンドサイズの両面太鼓を持っています。首に蛇を巻いている姿でも描かれるので、やはりイメージは恐ろしいですよね。

両目の間には第3の目が開いており、彼が怒る時には激しい炎(パスパタという投げ槍として現す事も)が出て来て全てを焼き尽くすとされています。額には白く横に3本の線が描かれる。腰巻は多くの場合虎の皮で描かれることが多いようです。

強力な破壊神であるルドラことシバ神は、豪雨、雷などによって人間を殺す恐ろしい神であるのです。破壊の象徴でしょうか。自然界の猛威を顕しています。

反面病を癒やす治癒神でもあるんですね。モンスーン(インドの雨季の大風)の神格化であり、破壊をもたらすと共に、雨によって植物を育てるという二面性を持ち合わせてるわけです。

その二面性こそが、後のシヴァへと受け継がれていきます。
創造神であるヴィシュヌも、シヴァの破壊がなければ役に立たない。
破壊する行為は、一般的には恐怖ですが、物事を新しくスタートするには破壊行為も必要です。家を建てるには、まずは古い家屋を解体するのと同じですよね。

ここらへんは、タロットの「塔」の考え方に似ています。
まず、進むには、既存概念破壊が必須という考えです。
詳しくは当たる占い、小町のタロット占い。「塔」の意味はこちら

シヴァは、破壊神という顔の他に「ナタラージャ(踊りの王)」とも呼ばれ、舞踏の神でもあようです。他にも、シヴァには無数の別名がある。 バイラヴァ(恐怖すべき者)、ガンガーダラ(gaGgAdhara, Gangadhara)(ガンジスを支える者)、マハーデーヴァ(偉大なる神)、シャルベーシャ(有翼の獅子)、パシュパティ(獣の王)、 ・ナタラージャ(舞踏王) など、その名は1000を越えます。


帝釈天PART1・・東方世界の戦いの神 [アジアの天使]


「帝釈天」は日本では映画ふーテンの寅さんで有名ですが、元はインドの雷神インドラです。この天部も仏に帰依することで、仏教界の守護神となりました。ある意味。梵天よりもメジャーな存在といえるかもしれません。白い象(インドでは象は神聖な生き物)に跨り、独鉾杵または三鉾杵を手にしています。
頭には兜を被っているかもしくは、丸い髷を結っているかの姿で表されます。帝釈天は武神であいながら、雷と雨を操ることから、作物の恵みを人々に与えると、敬われてきました。また帝釈天は、仏陀が悟りを開き、教えを説くそばに常に傍につき従えていたと言われています。
帝釈天はインドラ時代、神々の軍勢を率いて鬼神阿修羅一族と壮絶な戦いを繰り返してきました。元々は帝釈天が阿修羅の娘を手ごめにして、強引に自分の妃にしたことから端を発します。
帝釈天は仏教に帰依して、阿修羅を折伏した後に、阿修羅が「阿修羅王」となって仏教の守護神になる話は有名です。

帝釈天は須弥山の頂上にある喜見城に座り、東西南北を守護する四天王や阿修羅を含めた八部衆を統率しています。このような最強の仏教守護神も実は、昔はかなり悪事を働いたようです。


梵天(ブラフマン)・・仏陀の目覚めを応援した天部 [アジアの天使]

アジアの世界の天界には、おおきく2つに分かれます。1つは仏教世界。こちらは仏教の中でも、天部についてを指します。正確に言うと仏教界では「仏(ほとけ)」「天部」「阿修羅」「人間界」「餓鬼界」「地獄界」という六道世界があり、そのうち「仏(ほとけ)」は八苦ありて八苦なし、といい元は人間であっても解脱によって天部になることを意味しています。「天部」は元々 天界の住人ですが、仏陀に帰依しその教えによって天部となったもので、元は人間ではありません。もう1つは、タオ(道教)の世界です。いわゆる老子の思想の世界です。こちらも有名な天部がおります。孫悟空(聖天大聖)が最も有名でしょうか。
今回は、この仏教界と道教界の天部について天使と悪魔を述べて、キリスト教会と共通する部分を探してみようと思います。

まずは第一回目は、「梵天(ブラフマン)」です。「梵天」はインドの神様なのですが、仏教界に深く関わっている天部です。釈迦族のシッダルタに対して、その幼少の頃に四苦(生・老・病・死)の苦しみを東西南北の門から見せ、シッダルタが菩提樹の下で悟りを開き、仏陀に目覚めた時に、その教えを広く世の人のために説いてほしい、と懇願した結果、仏陀が教えを説くことを決意させた大変な功績があります。

「梵天」は天部の中では「十二天」に属しています。大抵はレンゲの花に座っていて、四つの顔と四つの手を持って描かかれることが多いです。インド神十二天部の筆頭で、まさに天上を守護しています。また「ブラフマン」には「生命の起源」「真理」を意味しており、「梵」の字には欲を離れ清浄なる境地を示しています。なんとなく「帝釈天」に似ています。


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