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地獄の侯爵「アモン」・・デビルマンのモデル? [悪魔]

「アモン」は地獄の侯爵と呼ばれる地獄の有力者です。かの有名な永井豪の原作「デビルマン」は、悪魔アモンが人間である不動明の体に入って、不動明の精神力によってアモン自身が取り込まれたことによって誕生します。また映画「コンスタンティン」はキアヌ・リーブス主演のエクソシスト映画ですが、人間界に本来参入できない地獄の悪魔「マモン」が人間の体と天使ガブリエルの力を借りてやってこようとします。この映画では「マモン(アモン)」は、ルシファーの息子という設定でした。

アモンは過去と未来を見通すことができ、すぐれた詩人でもあります。時として望み者に仲たがいした友人の仲裁も買って出るとも云われています。あまり恐ろしそうな悪魔ではなさそうですが、外見はまさしく悪魔そのものです。巨大な鳥(フクロウ)の頭部、狼の体、蛇の尾を持ち、口から地獄の業火を吐くと言われています。頼まれれば人間に化けることはできるらしいですが、胴体の部分だけしか化けられないそうです。
なぜ、アモンがこのような落差があるのでしょうか?一見、人間の味方のようであり、でも奇怪な悪魔的姿は大きなギャップがあります。これはアモンの原型が、エジプト最高神アメンからきているから、とういう説が有力です。エジプトにおけるアメンは、怪物的な容姿はしておらず、青い肌をした人間の姿で表されます。そのエジプトの最高神アメンが、西方世界に知れらるにつれて恐ろしげな姿に変化していったと言われています。

このようなエジプト最高神の原型から、アモンは地獄の悪魔の中でも屈強で強靭第一と言われるのでしょうか。40の軍団の指揮官でもあるアモンはあながち、ルシファーの息子と言っても過言ではないかも知れません。



マルティン・ルターとも論争した「カイム」 [悪魔]


鶫の姿をして、鳥の言語と鳥の知識をもった悪魔がカイムです。鳥の言語とは、秘境の扇を伝授された者の言葉であるとされています。人間の姿で現れるときは、細いサーベルを持ち、羽飾り帽子を被り孔雀の尾をつけた姿で、炎の中から現れます。カイムは鳥の言語だけでなく、世界各国の言語、すべての動物の言語に精通しており、カイムと契約を結んだ人間は、ありとあらゆる言語をを教えてもらえると言います。
また言語に精通しているだけでなく、その言語を駆使して詭弁・論争にも抜群の才能を持っています。地獄では30軍団の統率者という説もありますが、カイムは詭弁によって人間を堕落させるほうが合っています。
宗教改革でお馴染みのマルティン・ルター(ドイツ 1483~1546)は、たびたびこのカイムと論争したと、自ら言っています。支配領域は夜間の処女宮10度から20度までで、窃盗・悪行を担当しています。天界戦争では広報担当の連絡将校のような役割を持ち、飛翔力と詭弁力を生かして戦場を飛び回り、各軍との連絡に奮闘したと、云われています。


ベールゼブブは元は高い丘の神バールゼブルであった。 [悪魔]

「蠅の王」と呼ばれるベールゼブブは、ルシファーに次ぐ悪魔として名高い。地獄の君主の1人であり、サタンの次位と言われます。15の悪魔を従える指揮官であり、「新約聖書マタイ電福音書」においては「悪魔たちの皇帝」とされている悪魔です。すでにエミリーローズの章で説明しましたが、もっと詳しく調べてみましょう。

名前の由来は、ヘブライ語のベルゼブル「高所の神」が転化し、「糞山の神」という意味になりました。巨大な蠅としての姿が有名ですが、時としては叡智にあふれた、誇り高い王の姿で描かれることもあります。民間伝承ではイエスが復活する前・・まだ遺体が墓の中にあった時に、ベールゼブブはサタンとともに3日間イエスと対決しました。イエスは地獄の門で地獄の業火で焼かれたが、まったく無傷であったそうです。「ニコデモの福音書」では、ベールゼブブが地獄の長になったのは、地上でサタンがイエスを極刑にした愚かさを厳しく非難したため、とも云われています。
イエスは光に満たされながら地獄にやってきて、悪魔たちを震え上がらせます。そしてバプステマのヨハネやダビデ王、ヘブライの預言者イザヤなどキリスト教以前の「囚われの聖人」をすべて解放しました。天国で聖人たちを待っていたのは、ヘブライの預言者エリア,旧約聖書に出てくる太祖エノク(エノクはメタトロンという天使になっています)、そしてイエスが十字架に磔になった時に、隣で許しを乞い悔い改めた罪人でありました。
またベールゼブブを、プリアポス(男根のイメージを持った生殖の神)と同一視する場合もあります。

「ソロモンの鎖骨」によれば、ベールゼブブは巨大な子牛や尾の長い雄山羊などの、異様な獣の姿で現れることもある、と言われます。ジル・ド・レイ侯爵は、ベールゼブブを豹に化けた姿で見た、と言っています。ベールゼブブは怒ると炎を吐き、狼のように吠え、彼のそばにはアスタトロがロバの姿で現れることもあるそうです。


べリアル・・邪な者 [悪魔]

ベリアルは「無価値な」「邪悪」「無益」の意味があります。また「この世の君」という別名を持ち、非常に凶悪で大きな勢力を持つ悪魔として知られています。

「コリント書信徒への手紙2」でも、ベリアルはキリストの対極にいる悪と称されています。聖書関連では「ベニミアンの遺訓」に詳しい記述があります。
またベリアルはユダ王国第15代目のマセナ王に取り付いて、王を自分の支配下に置いたとされています。紀元前10世紀、イスラエルは北と南に分かれ、その後200年経ち北王国は滅亡。南のユダ王国のみが残ったのですが、次第にアッシリアの勢力が高まり、マセナ王は親アッシリア政策を取るようになりました。ユダヤ教への改革を否定し、偶像崇拝を復活させたのです。その原因がこのベリアルだ、という説があります。

伝説によると、ベリアルは「キリストを告訴」した悪魔と言われています。ベリアルは悪魔界では法律の権威で、実際に14世紀にはベリアルが訴訟を起こしたという書籍が出版されています。イエス・キリストの告訴の理由は、「彼は不法にも地獄の権利に干渉し、地獄・海・大地・大地に住むすべてのものの権利を強奪した」というのです。当時の人間の常識として、天界は神の領域で、地獄や地上は悪魔の領域として認められていたのに、イエスが人類を神への信仰に目覚めさせた行為は、明らかに領域侵犯である、という論旨です。

ベリアルは神にイエスを喚問することを要求しました。そこで神は魔物と幾度も取引した経験のあるソロモン王を裁判官に任命。ベリアルはソロモンを様々な手で誘惑します。しかし、イエスはモーゼを弁護人として立て、自らの行為の正当性を強く主張しました。
結局、判決は両者の痛み分けになり、イエスの無罪が証明され、そのかわりベリアルには「最後の審判の日に地獄へ落とされる不正なもの全て」に対する支配権を手に入れたそうです。

またベリアルは死海のほとりにあった「ソドム」の街を堕落させたことで有名です。
このようにベリアルの悪名は高まり、悪徳のために悪徳に熱中する精神の持主、外見は美しく、優雅で権威に満ちているがその魂はすこぶる醜悪、と評されるようになりました。元は、力天使のトップクラスにいた堕天使ですから、容姿端麗は当然かもしてません。


地獄の侯爵・・アスタロト [悪魔]

アスタトロには2つの意味があり、「怠惰」「不精」を推奨する悪魔と、40の軍団を指揮する地獄の大公爵で「西方を支配するもの」とも称されてる元「座天使」としてのアスタトロです。

この堕天使が地上に現れるときはドラゴンにまたがり、片手に毒蛇を握りしめた姿をしている、と言われています。隠された宝の管理人とも呼ばれ、契約を結んだ人間には、すべての過去と未来の知識を与えてくれます。このとき人間は、アスタトロの吐く息を絶対に吸ってはいけない、とされております。また召喚は水曜日に限らているとういう伝承や、聖バルトマイと対決したという伝承も残されています。支配領域は日中で作業・構築・創造・実現を担当します。ただこのアスタトロはもう1つの顔を持っており、カナンとフェニキアの美の女神アスタレテであるとういう説もあります。ギリシャ神話ではアフロディテ、ローマ神話ではヴィーナスに相当する女神です。

アスタロスは美の女神である以前は、農耕の神であったとされています。農耕の神と言っても収穫神ではなく、春先からの種まきを担当する繁殖神です。その繁殖神の性格上、性愛と結びつけて美の女神となったと推測されます。

 


 


勇猛果敢な地獄の大王・・バール [悪魔]

「バール」またの名は「バエル」は、「東の軍勢を率いる王」とも「地獄の最初の王」とも呼ばれています。また地獄の大侯爵とも呼ばれ、悪魔の中では超有力者です。

無数の悪魔を傘下に持ち、地獄の中でも強大な勢力を誇るバールは、66の軍団を指揮し、戦においては果敢に戦う統率者と言われています。

その姿は猫とヒキ蛙と人間の頭を持った男として描かれ、王冠を被った巨大な蜘蛛であるという説もあります。

 バールの声はしわがれており、自分と契約を結んだ人間には、すべてを見通す力を与え、特に魔術全般・・透明になる方法を授けてくれるという言い伝えもあります。

元々はカナンの地における太陽神または豊穣神でしたが、エレミア書の第19章5節によると、「バールのために自分の子供を全焼の生贄として火で焼くため、バールの高き所を築き・・・」とあるように生贄を要求する神であったようです。

 西洋の魔術では、このバールを魔法三角内に呼び出した場合、術師が権威を持って命令すれば、剣を携えた長身の黒髪の男に変身するそうです。ただ、鋭い眼をしてはいますが、落ち着きのないのが特徴です。

バールはこのように絶大な権力をもった悪魔ですが、1つだけミスを犯しました。約800年前、スコットランドのアーガイル地方にある寒村で、生贄にうってつけの少年を発見し、立派な紳士に変身して少年に近づきました。少年は天涯孤独の身で、羊飼いをしていると聞き、少年の魂をもらおうと画策します。「自分の召使になれば衣食住から金もたっぷり与えよう」と言い、懐から大きな赤い表紙の本を取り出し、署名をしろ、と迫ります。署名をしたが最後、少年の魂はバールのものとなるわけです。

少年は賢く、主人に相談させてくれ、と一旦保留にし、明日の夕方に再開するよう約束させられました。この出来事を主人に相談します。主人は少年に、剣を渡し、「所定の場所に着いたら主の御名を唱えながら、剣の先で周囲に円を書きなさい。そして円の中心に十字架を描き、その上に立ちなさい。翌朝の日の出まで決してそこから動いてはいけない。そしてバールが円から出て来いと要求したら、自分で署名するから、と言ってその本を渡せ、と要求しなさい。本を手にしたら絶対に手放してはならない」と助言をします。

 翌日の夕方、そのとおりに少年が実行すると、さすがにバールは手を出せない。手練手管を用いてなんとか円外に出させようとするが無理なので、ついに本を少年に渡してしまいます。少年はバールの様々な幻影に耳と目をふさいで、夜明けを迎えます。バールはしぶしぶと引き下がりました。

この本が世にいわれる魔道書「アッピンの赤い本」です。この本にはバールに忠誠を誓ったすべての悪魔の名前が記されており、その名前を正しく発音すればその悪魔は絶対服従しなけらばなりません。

現在この「アッピンの赤い本」は行方不明になっております。仮にどこから誰かが発見したらとてつもない力を手に入れることになる、と言われています。


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