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勇猛果敢な地獄の大王・・バール [悪魔]

「バール」またの名は「バエル」は、「東の軍勢を率いる王」とも「地獄の最初の王」とも呼ばれています。また地獄の大侯爵とも呼ばれ、悪魔の中では超有力者です。

無数の悪魔を傘下に持ち、地獄の中でも強大な勢力を誇るバールは、66の軍団を指揮し、戦においては果敢に戦う統率者と言われています。

その姿は猫とヒキ蛙と人間の頭を持った男として描かれ、王冠を被った巨大な蜘蛛であるという説もあります。

 バールの声はしわがれており、自分と契約を結んだ人間には、すべてを見通す力を与え、特に魔術全般・・透明になる方法を授けてくれるという言い伝えもあります。

元々はカナンの地における太陽神または豊穣神でしたが、エレミア書の第19章5節によると、「バールのために自分の子供を全焼の生贄として火で焼くため、バールの高き所を築き・・・」とあるように生贄を要求する神であったようです。

 西洋の魔術では、このバールを魔法三角内に呼び出した場合、術師が権威を持って命令すれば、剣を携えた長身の黒髪の男に変身するそうです。ただ、鋭い眼をしてはいますが、落ち着きのないのが特徴です。

バールはこのように絶大な権力をもった悪魔ですが、1つだけミスを犯しました。約800年前、スコットランドのアーガイル地方にある寒村で、生贄にうってつけの少年を発見し、立派な紳士に変身して少年に近づきました。少年は天涯孤独の身で、羊飼いをしていると聞き、少年の魂をもらおうと画策します。「自分の召使になれば衣食住から金もたっぷり与えよう」と言い、懐から大きな赤い表紙の本を取り出し、署名をしろ、と迫ります。署名をしたが最後、少年の魂はバールのものとなるわけです。

少年は賢く、主人に相談させてくれ、と一旦保留にし、明日の夕方に再開するよう約束させられました。この出来事を主人に相談します。主人は少年に、剣を渡し、「所定の場所に着いたら主の御名を唱えながら、剣の先で周囲に円を書きなさい。そして円の中心に十字架を描き、その上に立ちなさい。翌朝の日の出まで決してそこから動いてはいけない。そしてバールが円から出て来いと要求したら、自分で署名するから、と言ってその本を渡せ、と要求しなさい。本を手にしたら絶対に手放してはならない」と助言をします。

 翌日の夕方、そのとおりに少年が実行すると、さすがにバールは手を出せない。手練手管を用いてなんとか円外に出させようとするが無理なので、ついに本を少年に渡してしまいます。少年はバールの様々な幻影に耳と目をふさいで、夜明けを迎えます。バールはしぶしぶと引き下がりました。

この本が世にいわれる魔道書「アッピンの赤い本」です。この本にはバールに忠誠を誓ったすべての悪魔の名前が記されており、その名前を正しく発音すればその悪魔は絶対服従しなけらばなりません。

現在この「アッピンの赤い本」は行方不明になっております。仮にどこから誰かが発見したらとてつもない力を手に入れることになる、と言われています。


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