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「グリゴリ」PART3・・いったいグリゴリの素性は何か? [天使]

通常、天使は霊的な存在ですから・・肉体を持っていない・・人間との交合はできません。ただ、前述した映画「エミリーローズ」でも堕天使ルシファーが自分のことを”肉体を持つ悪魔”と評していますし、人は神に似せて造られた、という旧約聖書からも「肉体」と「霊魂」は、何か関係があるのかも知れません。要は神からのご褒美・・指示・・によって天使が肉体を持つ、もしくは、非常に強力な霊的存在の場合は肉体を持つことができる、のではないかという考察です。
ここではグリゴリですから、そんなに強力な霊的存在ではありませんし、神からの指示とは到底考えられません。
ある神学者たちによれば、グリゴリなども大地に接触しているうちに、霊的な存在が次第に肉体に変化したのではないかとされています。またグリゴリ自体が、他の天使たちと変わっているという記述が『エノク書』にも描かれています。
エノクは人間でありながら天界を見た者で後にメタトロンという大天使になりますが、エノクが第5天に幽閉されたグリゴリたちを見てこう記しています。
「彼らは人間の姿と同じだが、大きさは巨人よりも大きく、顔は悲しげで、沈黙を守っていた。そして第5天にいながら勤務はなかった」というものです。非常に身の丈が高かったということです。
またグリゴリの別名は「見張る者」です。これは言いかえれば「眠らぬ者」という意味にも拡大解釈できそうです。
そう考えると、天使というより地場の神のようなイメージかも知れません。ギリシャ神話・インド神話・・もちろん日本も多神教です。でもキリスト教は基本的に三位一体・・父なる絶対神と子であるイエス、補佐役の聖霊と、単神教ですから、多神教からの変化に伴い巨人族っぽい神たちグリゴリがキリスト教の中に取り込まれてしまったように思えます。
教皇文書にはグリゴリは天使軍団の第10番目に属すると記されています。
第10番目の天使軍団でありながら、第5天から離脱して、神への謀反を企てた感があります。ルシファーたちのような天界での戦争をするというより、幽閉されていたのを脱出して反旗を翻すようなちょっと違ったイメージです。グリゴリたちにはどうやら豊富な知識があるようで、その意味では魔術師や呪術師、錬金術を志す者たちにとっては篤い信頼を得ているようです。


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