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「アバドン」・・残酷なる破壊団の長 [悪魔]

アバドンは『ヨハネ黙示録』に登場する破壊者です。アバドン終末の時、5番目の天使がラッパを吹くとき出現すると言われています。ラッパの音によって、天界から1つの星が地上に落下してきます。この星は底なしの淵の扉が開くと、黒煙が穴から立ち上るため太陽や空までも見えず、周囲は暗くなってしまいます。
そして地獄の竈の煙の中から出現するのが「アバドン」の指揮下で働く悪魔軍団です。

その姿はまさにイナゴの群れのようで、戦陣におもむく馬に似ており、頭には金の冠、顔は人間のように髪を長く伸ばしています。
彼ら軍団の武器はその尾で、蠍の尾のような代物で、鋭い針に仕込まれた毒は、人間を5か月間苦しめる作用があると言われています。「アバドン」には、地上に生える草や樹木を一切損なってはならないという神の命令が出されていました。さらに前もって神がその顔に印をつけた人間も襲うことは許されていません。
そのためアバドン軍団が攻撃する対象は、神の意向にそむき、神への信仰を無視した人間たちです。イナゴの群れは現実にとても恐ろしいもので、彼らは大軍団で畑の全ての作物を根こそぎ食べてしまいます。この地獄のイナゴたちはまさしく人間を標的にした特別のイナゴと言えましょう。
アバドンの恐ろしきことは、神の命令であったとしても、襲いかかった人間の命を取らないことです。アドバンたちの尾の毒は人間にものすごい苦痛を与えます。この攻撃によって人は決して死ぬことはなく、5か月間も間ただ激痛の中にのたうちまわるしかできません。

『ヨハネの黙示録』には、これらイナゴは”底なしの淵の使い”の王たるアバドンによって支配されていると説きます。アバドン(Abadon)はヘブライ語のabad(彼は殺した)に由来すると言われています。
オカルティストで有名なフランシス・バレットによれば、アバドンは”邪悪な戦争”の王とされていて、『エノク』書のエノクのデーモンの中の第7位階でフリアエの君主がアバドンと名指しされ、”害悪・不和・戦争・破滅”に至らしめる種子を人々に振りまくとされています。


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